流体システム設計ツールであるFlow Simulatorは、複合的なモデリングおよび最適化を1つのプラットフォーム上で完結できるのが特徴で、機械設計に関連した流体力学、熱、燃焼の現象を3次元設計環境で再現できます。実機データと3D CADポイントクラウドデータをインポートすれば、実機画像上に計算モデルを自動的に重ね合わせることができます。定義済みの要素やコンポーネントを収録した豊富なライブラリも付属しているため、多種多様な物理現象のモデリングとシミュレーションが可能です。たとえば、圧縮性 / 非圧縮性流れ、浮力駆動流れ、回転キャビティ系内の流れ、熱伝導 / 熱伝達 / 熱放射、燃焼の化学平衡および化学種輸送などのシミュレーションに対応しています。サイクル / ミッションシミュレーション(フライトミッション、動力の起動やシャットダウンなど)でのシステム / サブシステムの稼働状況を予測するために、8種類の解析モード(流体力学、熱、燃焼の定常 / 準定常 / 過渡解析)を実行できます。制御システムコンポーネント(PID(比例・積分・微分)コントローラー、フィードフォワード、ミッション)をシステム / サブシステムの計算モデルと統合することで、サイクル / ミッション解析中のシミュレーション機械の稼働を最適化できます。
GE社(NYSE:GE)は、独創的な発想から、より良い世界を作るための画期的な製品を開発しています。他社には真似できない方法で現実とデジタルの世界を繋ぐことができるのが、GE社の強みです。自社の研究所と工場、そして顧客の現場での取り組みを通じて、航空、エネルギー、建設、ヘルスケアなどの産業で新しい時代を切り拓いています。
「当社、CFM社、Engine Alliance社のいずれかのエンジンを積んだ航空機は、世界のどこかで2秒に1機離陸している計算になります。これほどの業績を上げられているのは、航空機とエンジンの動作について高度なシミュレーションを実行できるからこそです。その高度な流体シミュレーションに使っているソフトウェアが、Flow Simulatorです。モダンなGUI、高度なシミュレーション機能、正確性、スピード、ロバスト性を兼ね備えているので、エンジン密閉構造、構造体冷却、回転キャビティ系、燃焼器冷却、熱管理の設計とシミュレーションをするために、日々の業務で存分に活用しています。Flow Simulatorの正確性とロバスト性は、エンジン開発の大きな成功要因です」
–Tim Stone
Chief Consulting Engineer, Component Design
GE Aviation
GE社のFlow Simulatorは、航空宇宙、発電、石油・ガス電力変換、輸送、積層造形、自動車をはじめとする様々な産業で利用できます。各種機能は、ターボ機械の回転キャビティ系 / 二次流れ / エンジン密閉構造、燃焼器の冷却 / 燃料 / 潤滑システム、発電所のパイプ網に関連した設計など、広範な業務に対応しています。その他、風力発電タービンや発電機の冷却および熱管理に利用できます。積層造形プロジェクトでの熱交換器の設計と最適化でも活躍します。